卒業生インタビュー「商工会経営支援員」
文 : 久 知誠
卒業生取材として、本学を今年3月に卒業し、福岡県商工会連合会に入職された、太宰府市商工会・経営支援員の杉本鷹虎さん(22歳)をインタビューしました。
―商工会はどんな活動をしているのですか
行政区(市町村)ごとにその地区内の商工業者を会員として1960(昭和35)年に設立された組織。企業経営に役立つ経営研修や金融、税務、経理、労務、法律等の相談指導ならびに商工業者の地域活性化に関する各種事業等を展開しています。
太宰府商工会では、将来やりたいビジネスや夢、実現したいことがある人をサポートし、採算の取れる持続可能な事業を目指して、中小企業診断士の資格を持つ専門家と一緒に無料で事業計画書を作成しています。青年部(杉本さんも参加)では郷土太宰府のために「私たちができることは何か」を考え、市民祭りへの協力や市内清掃など様々な活動を行っています。
―仕事で大変なことはありますか
一つの案件に集中するのではなく、複数の仕事を同時進行しないと間に合いません。学生のときから、アルバイトや学園祭の実行委員など経験しておくと将来役に立つと思います。
―仕事の魅力は
会員事業所の皆様と仕事をしているとき、普通の営業と違って儲けを意識しなくていいことです。お客様に合った事業プランなどを純粋な気持ちで提供できることが一番の魅力だと思います。
―どんな大学生時代を過ごしましたか
新型コロナウイルスが蔓延しており、ずっとリモートでの授業を受けていました。部活動やサークルも停止になっていたので、アルバイトばっかりしていました。企業インターンシップにもたくさん行きました。接客のインターンでは性別や年齢にかかわらず、たくさんの人と接する機会が多く、コミュニケーション能力が身につきました。事務職のインターンでは仕事で必須なパソコンを使った資料の作成方法などを学ぶことができました。そのすべてが今の仕事に生かせていて、インターンに参加してよかったと感じています。
―学生のうちにやっておいた方がよいことは
3年生のときまでに、エントリーシートに書くことができる部活動やボランティアを積極的に行うことです。特に印象に残るエピソードがあるといいと思います。また、学生のときは時間があるので資格の取得もやったほうがいいと思います。ファイナンシャルプランナーや簿記、MOS(マイクロソフトオフィススペシャリスト) などがお勧めです。
今回の取材で初めて商工会という組織を知りました。たくさんの会員事業所と職員の方が協力して新規事業主をサポートすることに加え、イベントの運営など地域の活性化にも携わっていることを知り、とても興味が湧きました。杉本さんの学生生活の話やインターンシップの話を聞いて資格の勉強から始めていこうと思いました。
■ 広報部員の気づき
川満まりん
私は今回の取材をきっかけに初めて商工会というものを知りました。どんなことを市民に提供しているかあまりわかっていませんでしたが、「自営業を営む上で必要なことをサポートしていただける組織」であるということを多くの人に知ってもらうべきだと思いました。杉本さんにインターンの重要性や実用性のある資格を教えていただいて、大学を卒業するまでに達成したいことがより明確になりました。
堀川智弘
実際に働いている人からお話を伺い、「経営に関する活動を幅広く行っている」ということや、地域での活動も行っており、地域にとっても重要な役割を担っていることがわかりました。杉本さんは資格などを学生時代から取得しており、大学生のうちに取っておいた方がいい資格なども教えていただいたので参考にしようと思います。