キーウ国立言語大学とダブルディグリー協定を締結
本学は、去年2月のロシア軍によるウクライナ侵攻後より学生を受け入れている、ウクライナのキーウ国立言語大学とダブルディグリープログラム(国際共同学位プログラム)協定を今月9日に締結しました。
キーウ国立言語大学が日本の大学とダブルディグリープログラム協定を締結したのは初めてです。
ダブルディグリープログラムとは
ダブルディグリープログラムは、学生が自分の所属大学と海外の協定校で、所定の期間それぞれ正規生として在籍し、所定の学習プログラムを修了することで両大学の学位を取得できる制度です。
今回の締結では、ウクライナ人学生の所属校であるキーウ国立言語大学で、3年間所定のプログラムを修了した後、本学で正規生として1年半在籍し、所定のプログラムを修めることで、両大学の学位を取得することができるようになります。
締結の背景
本学とウクライナのキーウ国立言語大学は2020年8月に包括的学術交流協定を結び、オンラインで日本語の「オンライン日本語講座」や同大学の日本語教師を対象にした「日本語教師初任者研修」を行うなど交流を続けていました。2022年2月のロシア軍のウクライナ侵攻後には、日本語を学んでいたウクライナ人学生67人を避難民学生として受け入れ、現在も同大学の学生36人が本学に在籍しています。
一方、ウクライナ情勢の見通しが立たず、日本での生活が長期化する中で、安心安全な生活や教育を提供するだけでなく、今回のダブルディグリープログラム協定により、今後本学の正規生のステータスをウクライナ学生に付与し、ウクライナで活躍できる人材や日本とウクライナの関係発展に寄与できる人材を輩出できる高付加価値のある教育を提供したいと考え、今回の締結となりました。
対象の学生
ダブルディグリープログラムの対象となるのは、3年間キーウ国立言語大学に在籍し、所定のプログラムを修了した学生です。現在、本学に在籍している学生ついては、キーウ国立言語大学の3年生を修了すれば、原則、全員がダブルディグリープログラムの正規生として、その後本学で1年半学び、両大学の学位を取得できるようになります。
また、本学に在籍している学生以外で、現在キーウ国立言語大学で学んでいる学生についても、キーウ国立言語大学の3年生を修了後、新たにダブルディグリープログラムに参加する機会を提供します(毎年定員:10人)。希望する学生の中から選考を行い、早ければ今年9月以降に「ダブルディグリープログラム正規生」として受け入れる予定です。
今後も、安心安全な生活、そして、より価値のある教育機会を提供するなど、協定校であるキーウ国立言語大学と連携しながら学生たちの支援を続けてまいります。